書道を指導をするにあたって

書道は、美しい文字を書く事だけが目的ではありません。日常生活にひと呼吸おくという「間」も与えてくれます。墨の香りは心を落ち着かせ、書く線はまるでその時の心の持ち様を表しているかのように。年齢や国籍など関係なく学んでいただけるよう、目的、ご都合に合わせて様々な指導方法を用意しております。字を書くということが苦痛となっていませんか？ただお手本をまねるのではなく、字の仕組みや背景をおりまぜながら進めていき、理解して身につける、をモットーにしています。書道は字を知るという「学習的要素」、筆跡鑑定があるぐらい個性があり、その個性を表現する手段としての「芸術的要素」を持ち合わせています。私は書を通じて人と人とがコミュニケーションを生み出す場所や時間を提供していきたいと考えています。日本人にとって「文字を書く」という事は当たり前の行為ですが、「書道」は書くだけでは道にはなりません。人とのつながりの中でしか学べない事を大切にし、生きた場所・時間の中で書道に触れていきたいと思います。